連載一覧 Serials
これまでの回でIBM iのモダナイゼーションについてプログラム構造、データベース設計、インターフェースの観点から考えてきましたが、ビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速に対応するためには、旧来のシステム開発や保守作業プロセスについても考え直す必要があります。
IT環境の急速な変化に伴い、様々なモバイルデバイスが使われるようになりました。今後新しい機器に対応できるインターフェースのモダナイゼーションはシステムの緊急課題と言えるかもしれません。今回は、ユーザーインターフェース(UI)とシステムインターフェースの2つについて、それぞれのモダナイゼーションを考えてみようと思います。
前回はDDSによるDBファイル定義からDDLによるテーブル定義に移行するメリットについて説明しました。今回は更にデータベースの根本に立ち返り、ITシステムのモダナイゼーションが目指すべき目標を達成するために、どのような考えに基づいてデータベースの設計を行うべきかについて考えようと思います。
IBM iにおけるモダナイゼーションの対象としてデータベースを考える際に、IBM iが持つ固有の歴史的な背景とそこから生じる課題と対応についても理解する必要があります。そこで、今回はまず伝統的なDDSによるデータベース定義とレコードレベルI/Oのモダナイゼーションについて考えてみようと思います。