iBIアライアンスはIBM i 市場における最強の専門家集団として、常にお客様システムのあるべき姿を研究し、技術的な研鑽を重ねています。
参加11社は主軸とする事業領域や得意技術はそれぞれ異なるものの、IBM i への特別な思い入れと市場への強い危機感を共有しています。
そんなグループが今後を見据えて定期的に開催している「勉強会」・・・IBM i の「これから」に必ず役立つ技術を習得する場で紹介されている内容の一部を連載形式でご紹介します。
はじめに
AS/400というホストが誕生し、名称を変えながらも後継機が登場し30年以上となります。その間に追加された膨大な機能はすべてを紹介できませんし、それは我々のミッションではないと思いますので、その中から「大変役立つのに認知度が低く、あまり使われていないと思われるもの」を、我々の判断で選定し、広く活用していただきたいと考えています。したがって、マニュアル等を詳細に説明するものではありませんのでご了承下さい。IBM i の利用にあたっての参考にしていただければ幸いです。
取り上げる内容としては大まかに以下を予定しております。
- 画面イメージの刷新
- マウス操作などの操作性の向上
- 開発生産性、保守性の向上
- 将来的な拡張性など
それではさっそく「簡単モダナイゼーション」画面イメージの刷新からご紹介しましょう。
①簡単モダナイゼーション その1
ACS(Access Cliebt Solutions for i)の設定だけで、簡単モダナイゼーション
◆ACSには多くの機能があります。ここでは、エンドユーザーが日頃最も利用するエミュレータの機能の中から設定を変更するだけで、従来の古臭いと言われる画面を刷新する方法をご紹介します。
エミュレータ画面の外観に関する設定には下記のようなものがあります。
1.画面配色の刷新
画面のイメージと言えばやはり配色です。
エミュレータ画面は、背景色だけでなく、フィールドの色なども個々に変更する事ができます。
背景やフィールド色を変更するには、メニューバーの「表示色の設定」または、「編集」→「設定」→「外観」→「カラー」から行います。
色の指定は、下記のプリセットされたカラーやカスタムでプリセット以外の色を作成して使う事もできます。ご承知の通り、初期値は”黒”になっています。
(プリセット・カラー)
からし
オレンジ
グレー
ピンク
深緑
濃い青緑
白
紫
紺
緑
茶
赤
青
青緑
黄
黒
(カスタムカラー)
ACSからの新機能として、背景色だけでなく、背景に画像や文字列を組み込む事も可能となりました。「編集」→「設定」→「外観」→「ウォーターマーク」から画像の組込み設定を行う事ができます。表示位置や透過率の指定も出来るので、運用画面に支障がないように指定しましょう。
画面フィールド色の設定
画面ファイルのCOLORキーワードで指定された各色を別の色に変更する事ができます。これは、背景色が変更された時に、フィールド色と類似していると、フィールドが見づらくなってしまう事があります。このような時に個別に色を変更する事で見やすい配色を設定する事が可能となります。
2.文字フォントの変更
画面配色と同じく、画面全体のイメージに影響するのが文字フォントです。標準では「MS明朝」となっていますが、これを他のフォントに変更すると全ての文字が変更されます。
3.マウス・ホイールの設定
ACSではマウスのホイールを利用する事ができます。初期値の状態でもホイールは使用可能となっていますが、使えない場合は、「マウス・ホイールを使用可能にする」にチェックを入れる事で利用可能となります。また、下記のホイールの機能を指定できます。
- そのままでホイールをアップ/ダウンした際の機能
- シフトキーを押してホイールをアップ/ダウンした際の機能
- コントロールキーを押してホイールをアップ/ダウンした際の機能
「前ページ」はサブファイルのPageUpに該当し、「次ページ」はPageDownに該当します。その他にも、ファンクションキーへの割り当てなどが可能となります。
ここまでの設定変更はアプリケーションプログラムに影響を与えませんので、設定変更後すぐに新しい配色のエミュレータを使用する事ができます。
次回は「ホットスポット」についてご紹介いたします。
※本連載はIBM i 専門誌i Magazineに詳細版が掲載されます。ぜひそちらもご購読くださいませ。
株式会社 アイエステクノポート
本社:〒105-0012 東京都港区芝大門1-3-4 ラウンドクロス芝大門 8階
設立:1990年7月17日
事業内容:IBM i 搭載Power Systems(System i,i5,iSeries,AS/400)向けパッケージ・ツールの開発・販売(UT/400,SS/Tool,S/D Managerほか)、IBM製品の販売、アプリケーションソフトの開発・販売、情報システムのコンサルティング、情報システム運用・保守、インターネット/イントラネット構築、